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なにやら、猫どもの表情が厳しい。
彼らの声に耳を傾けてみようか。
サン「部屋の中が寒いワ。」
ルナ「人間どもが悪いんや。」
シン「なんで?」
ルナ「ストーブもホットカーペットも、せっかく押入から出したのにあんまりスイッチ入れてくれへん。」
サン「きっと、ネコへの嫌がらせヨ。」
シン「いやがらせ、って何?」
サン「あのオヤジ。自分だけお酒飲んであったかそうでしょ。自分だけ良かったら、それでいいのよ、アイツは。」
ルナ「ホットカーペットがついてたら、床がぬくいし、ついてなかったら、部屋の上のほうがぬくいやん。いちいちキャットタワー登ったり降りたりて、めんどくさいなぁ。」
シン「ウチ、一番上の一番あったかいとこ、取ったで。」
ルナ「オレは、サンであったまるから、ここでええんや。」
サン「あー、めんどくさい。オトコって何でこんなワガママばっかりなん?」
ネコって奴は、どうしてこんなに箱が好きなんだろうか。
インタビューにこたえて、猫はこう言うのだろう。
「そこに箱があるから」
箱であれば、どんな箱でもよいのか?
いやいや、どんな箱であってもかまわないことはない。
必要かつ十分な条件は、「入ることができること」。
このとき、どうも彼らは自分自身のサイズを小さめに見積もりすぎではないかとオヤジは思う。
「入るには小さすぎるだろう?」
と思うのは人間ばかり。
猫どもはみんな、小さい箱に入り、さらにはその箱を独占しようとする。
「譲り合い」の精神はここで発揮されることは少ない。
強いものが勝つ。
箱に入りたい者が入る。
そこには厳しい野生の掟が・・・。
果たしてあるのか?
「入ることができる箱」が必要十分条件であると言ったが、多少好みは分かれるらしい。
もう、いつ捨てられてもおかしくないほどに傷んでしまったくずかごが大好きなやつもいる。
そんなに好きな箱なら、もっと大事に使ってよね。
ま、このくずかごを見たオヤジは、「お、まだあと2匹くらい、はいるやん」と、思いつき、思うだけでなく実行してみるもんだから、今日も嫌がられるんだけどね。
寂しがり屋で甘えん坊大王のルナは人間にも妹にも甘える。
甘えまくる。
相手が嫌がっていようがお構いなし。
「いま、ボクは遊びたいねん!」
サンは迷惑なんだと思う。
最初はサンは相手しないのだが、そのままでやり過ごせる相手ではない。
とにかく、しつこい。
「遊ぶぞー!」
少し遊んでやらないと、おちおち寝てられないらしい。
サンも仕方なし、という風情でルナの相手を始める。
「おおーっ! やっと遊ぶ気になったかぁ! よぉし! 遊ぶぞー!」
喜色満面のルナ。
「あたしは、付き合ってるだけよ」
と、少し冷やかなサン。
そんなサンの様子にはお構いなしで、刹那の快楽を求め「いま」を楽しむ兄猫。
いいぞ。
それでいいのだ。
今を大事に生きるんだ。
サン。
おまえにも、いつか分かる日が来る。
・・・かもしれない。
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