« 2007年7月 | トップページ | 2007年9月 »
昨夜、いつものように酔っ払って帰ってきたオヤジを待っていたのは、実家の老猫・キクマサが死んだ、という報せだった。
彼女と初めて会ったのはオヤジの髪の毛もまだ多くあった20代の終わりごろ。
まだ年号は昭和だった。
当時の職場の倉庫に迷い込んで鳴いていた仔猫を、一人暮らしのおともにと、ペット禁止の部屋にこっそりと連れ帰った。
小汚い独居青年の住処で、昼間は一人ぽっちでほっておかれた彼女が、多少、ひねくれものに育ったのはもちろん、私のせいだ。
それでも、まだ結婚する前の現在の私の妻と一緒に、あちこちへとでかけたものである。
赤目四十八滝へも行った。
渓流沿いの途を、よく歩いてくれた。
キクにとって楽しかったのかどうかはよくわからない。
キク、という名も身勝手なオヤジが思いつきでつけた名だ。
正式名は「菊正 宗子」。
きくまさ・むねこ、と読む。
葛城山の東麓にある一言主神社へも行った。
リードは、つけたり、つけなかったり。
彼女の妙な毛色はロシアンブルーかコラットの血が混じっていたのだと思う。
元号が平成になったころはまだまだ若かった。
その、若いころは全身がこの毛色だったのだが、だんだんと首のまわりだけ、白い毛が混じりだした。
なぜだかはわからない。
それはそれで、おしゃれかな、とも思ったものだ。
水を飲むのが下手な猫で、顔じゅう水飛沫だらけにしていたっけ。
妻と結婚して、しばらく夫婦プラス猫1匹、という生活を何年か続けていた。
クリスマスも節分も一緒にすごしていたのだが・・・。
夫婦の間に子供が生まれることになったから、だったか、それともなかなかできないから、という理由だったか、今となってはよく覚えていない。
私の実家に引き取られることになった6歳ころのキクの写真が今日の最後の写真だ。
実家の両親に大切にされ、ひねくれものの性格も随分と矯正された。
ごちそうといえばサンマの頭くらいだったものが、鮎の塩焼きだのカマンベールチーズだのと大層、美食になったものだ。
両親にも感謝。
先日、お盆に帰省した折に会えたのが最後。
看取ってやれなくて残念だが、先日会えてよかった。
ありがとう。
ごめんなさい。
さようなら。
連日の猛暑。
昨日は埼玉県熊谷市などで国内最高気温の更新を74年ぶりだかにしたそうである。
たしかに暑い。
ラニーニャだか、ハラペーニョだか知らぬが、暑いにも程がある。
我が家の猫どもも、それぞれ、三者三様に避暑を試みておる。
しかしながら、そこは室内飼い猫の哀しさ、
安普請家屋のなかで、せめてもの場所を探して、家中を彷徨い歩く。
下駄箱の下、廊下、はたまた風呂場。
人の目を盗んで、食卓の上でながながと寝そべっていることも・・・。
オヤジやオカンに見つかるとこっぴどく叱られるが、小娘に見つかったくらいでは、「お、見たなあー」ってなもんである。
暑いのは人間のほうも同じこと。
あまりのことに我慢できず、冷房をかけてオヤジが転がっていると、いつのまにやら、猫にかこまれているのであった。
「ちょっとあんた、どこにはいってんの?」
「どこて、おねえちゃん、穴の中やで」
「ワタシが太ってて、はいられへんと思うて、いけずしてんのとちゃうやろな?」
「そんなん、おねえちゃんの考えすぎや」
「ええい、にくたらしい子や。出といで」
「いやや、気に入ってんのに」
「あかん、ワタシも入れるゆうところを見せたるよってに」
「そんなん、見せてて頼んでへんがな」
「やかまし。だまってでてこんかい」
「いややー おねえちゃんのいけずー」
「あんたかて、いまみたいに食べてたら、すぐにワタシみたいになんねんでー」
「うちはぶたには、なれへんー」
「なんちゅうこと云うの、この子は! あーにくたらしい」
「いけずー でぶー けちー おまえのにいちゃん、デべそー」
「お兄ちゃんはもとデベソや」
「いまは、ただのイチビリやな」
「そやな・・・ ほらあ、ワタシかて、はいれるがな・・って、見てへんやないかー」
サン、無茶苦茶なセリフつけてごめんなー。金曜日の夜で、おとーちゃん、ちょっと浮かれとんねん。
最近のコメント